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赤ちゃんに鉄分が重要な理由とは?生理的貧血と鉄欠乏性貧血の違い

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赤ちゃんは、かんたんに鉄分が不足し、ひどい場合には鉄欠乏性貧血を起こしてしまいます。

その影響は10~20年続く可能性があるとの言われていますから、とくに生後6か月から授乳が終わる2歳頃までの鉄分補給はとても大切です。

赤ちゃんが鉄分不足になりやすい理由を知るには、赤ちゃんに見られる2種類の貧血について理解するところから始まります。

赤ちゃんの貧血は2種類

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1歳頃までに見られる貧血は、「生理的貧血」と「鉄欠乏性貧血」の2種類。

生まれてから1歳頃までに見られる貧血は、大きくわけると次の2種類があります。

  1. 生理的貧血
  2. 鉄欠乏性貧血

「生理的貧血」は、生まれてから2~3ヶ月の頃に起こりやすく、「鉄欠乏性貧血」は6ケ月頃から授乳の終わる2歳頃までに起こります。

それではそれぞれの貧血について詳しく見ていきましょう。

生理的貧血の原因

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生理的貧血は病気ではなく正常な反応です。

生まれてから2~3ヶ月頃までの赤ちゃんは貧血状態にあります。

これが生理的貧血で、病気ではなく妊娠や出産に関する正常な反応です。

ではなぜ、生まれてから2~3ヶ月頃までの赤ちゃんはこの状態にあるのでしょうか?

おなかの中では低酸素

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おなかの中にいるときはとても酸素が少ない状態。

赤ちゃんがおなかの中にいるときは、肺を使わず、胎盤からの血液によって酸素を得ています。

このときの赤ちゃんは、とても酸素が少ない状態になっているので、それに対応するために血液中のヘモグロビンが多い状態になっています。

生まれてからは自分で呼吸

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生まれてからは、一時的に血液はつくられません。

しかし生まれてからは、自分の肺を使って呼吸し酸素を取り込むようになります。

そのために赤ちゃんの血液は一時的に作られなくなるのです。

赤血球の寿命は120日

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赤血球の寿命と重なり貧血状態へ。

赤血球の寿命は120日です。この期間を過ぎると壊れてしまいます。

一時的に赤血球がつくられなくなることと、赤血球の寿命(120日)が重なって、生まれてから2~3ヶ月頃にヘモグロビン濃度が低くなってしまうのです。

生理的貧血は一時的なもの

生理的貧血はその名のしめす通り、生理的な現象で一時的なもの。

通常は自然に回復しますので治療の必要はありません。

赤ちゃんは鉄分不足になりやすい

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6ケ月頃から2歳頃までは、かんたんに鉄分が不足してしまいます。

生まれて6ケ月頃から授乳の終わる2歳頃までは、かんたんに鉄分が不足してしまう可能性があります。

ひどい場合では、鉄欠乏性貧血へと進んでしまうこともあります。

原因は、赤ちゃんが貯めていた鉄を使い果たしてしまう事や、母乳やミルクだけでは鉄分が足りなくなってしまう事です。

このことについてより詳しくご紹介いたします。

母乳の鉄分は吸収されにくい

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母乳の鉄分は20%程しか吸収されません

赤ちゃんは母乳に含まれる鉄をすべて吸収できるわけではありません。

鉄分は十二指腸と空腸の上部で吸収されますが、母乳では20%程の吸収率しかありません。

これでは生まれて6ケ月の赤ちゃんが必要とする鉄分の1割程度しか吸収できないことになります。

生後6か月の鉄分摂取推奨量

6ケ月(男の子) 5.0mg/日
6ケ月(女の子) 4.5mg/日

引用:鉄の食事摂取基準2015年度版

つまり。赤ちゃんの必要な鉄分の9割は別の方法で補わなければならないのです。

貯めている鉄分がなくなっていく

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6ケ月も経つと鉄の貯蓄はなくなってしまいます。

そこで赤ちゃんは、妊娠中にお母さんからもらって蓄えていた鉄から足りない分を補います。

しかし、生まれてから6ケ月も経つと鉄の貯蓄はなくなってしまいます。

生まれて6ケ月頃の赤ちゃんに鉄分不足が多く見られるのはこのためです。

ミルクの鉄分はもっと吸収されにくい

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ミルクの鉄分吸収率は7%ほど

ミルクを飲む赤ちゃんの場合でもこのことに変わりはありませんが。ミルクの鉄分吸収率は7%ほどしかありません。

母乳が20%に対してミルクが7%ですから、どれだけ低いかよく分かるかと思います。

そこで、鉄分不足の対策として、ミルクには母乳の約15倍もの鉄が含まれていますが、それでも必要な鉄の量には足りません。

同じように蓄えていた鉄を使い果たすことになってしまいます。

赤ちゃんの鉄分不足の影響

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赤ちゃんの鉄分不足は10~20年影響するかも!?

赤ちゃんの鉄分不足は、次のような影響を10~20年という長い期間うけてしまう可能性があると言われています。

  • 成長障害
  • 免疫機能障害
  • 精神運動発達遅延
  • 認知障害 など

赤ちゃんは、身長や体重だけでなく、精神面や免疫機能も大きく成長する時期です。

たかが貧血、とは決して思わないでください。乳児期の貧血は、後の成長にもさまざまな影響を及ぼしかねません。乳児期の貧血対策では離乳食を工夫することが大切です。

引用:「貧血大国日本 放置されてきた国民病の原因と対策」山本佳奈著 光文社新書

赤ちゃんの貧血の見分け方

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鉄分不足の見分け方は難しい・・・

次のようなときは、赤ちゃんの鉄分不足を疑ってみましょう。

  • すぐに泣いてしまう
  • あまり元気がない
  • 集中力がない(注意力散漫)

しかし、ただ期限が悪いだけなのか、鉄分不足が原因なのかの見分け方はとても難しいものです。

鉄分不足が進み、鉄欠乏性貧血を起こしている状態では、かんたんに見分ける方法があります。

それは、まぶたの裏の色を確認することです。

あっかんべーをさせて、まぶたの裏が白っぽくなっていたら、貧血かもしれません。

参考文献

  • 貧血大国日本 山本佳奈著 光文社新書
  • 新生児に対する鉄剤投与のガイドライン2017 日本新生児成育医学会

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