「生理中はとくに肩こりがひどい…」そんな経験はありませんか?
ここでは、貧血(鉄分不足)と肩こりの関係について分かりやすくご紹介いたします。
大きな悩みだった「肩こり」が、貧血(鉄分不足)が改善したら良くなったという人も多いようです。
ここでご紹介する内容が、あなたの肩こり解消のヒントとなれば幸いです。
肩こりの原因
肩こりとは、首や肩などに「だるい」「重苦しい」「痛い」などの不快感がある状態です。
日常生活からくる原因として、次のようなものがあります。
- 同じ姿勢が続く
- 同じ姿勢が長い時間続くと、首や肩のまわりの筋肉に緊張が続くことで肩がこります。例えば、長い時間パソコンに向かっての仕事などは肩がこりやすいです。
- 目の疲れ
- 目の筋肉の疲労や緊張が続くことも、肩こりの原因になる場合があります。長時間のスマホやパソコン、めがねの度数が合ってないことなどでおこります。
- 運動不足
- 運動不足では血行が悪くなり肩こりの原因になります。また、筋肉がふだん使われないことで、筋肉の疲労や緊張もおこりやすくなります。
- ストレス
- ストレスがかかったときは、自律神経のはたらきが活発になり、筋肉が緊張し肩こりの原因となります。
- 寒い
- 寒い冬だけでなく、夏のエアコンが効きすぎた部屋などでも、無意識に体に力が入り、筋肉が緊張し肩がこりやすくなります。
ほかの可能性も疑うべき
肩こりの原因が日常生活にあると認識している人は多いと思います。
しかしこれが落とし穴です。
それは、肩こりの裏に潜んでいる、日常生活以外の原因を疑いにくいからです。
「仕事が忙しいから肩こりは当たり前!」そう思っている方は、一度ほかの原因を疑うことを強くおすすめします。
貧血(鉄分不足)も、肩こりの原因として十分に考えられることです。
「とくに生理中は肩こりがひどい」といった方は、その可能性が大いにあります。
貧血と肩こりの関係
「血が貧しい」と書く貧血。いったいなにが貧しくなるのか、その答えは「血液のなかのヘモグロビン」です。
一般的に貧血とは、血液中のヘモグロビンの濃度が基準よりも低い状態のことをいいます。
ヘモグロビンの役割は、体の隅々に酸素を送り届けること。
つまり貧血だと、血液が酸素を運ぶ能力が低くなってしまうので、体中のいろんなところで酸素不足の状態になっていまい、さまざまな影響が出るわけです。
酸素不足からうまれる悪循環
貧血によって、血液が酸素を十分に運べない状態では、肩の筋肉で酸素が足りなくなってしまいます。
筋肉を動かすためには酸素が必要不可欠です。
不足すると疲労物質がうまく排出されず、肩こりの原因となります。
さらに、肩こりによって硬くなった筋肉は、神経を刺激して痛みなどが発生します。
そうなると、さらに筋肉は緊張して硬くなり、肩こりはひどくなっていくという悪循環がうまれてしまいます。
さらに頭痛やめまいの原因にも
酸素不足が招くことは、肩こりだけではありません。
筋肉に限らず、体内のすべての組織で酸素は必要ですから、不足することで起こる症状はたくさんあります。
頭痛、めまい、失神、耳鳴り、体がだるい、疲れがとれないなどといった症状も、酸素不足が招く代表的なものです。
生理中の肩こりは貧血が原因
生理のときに起こる肩こりや頭痛の原因はおもに二つ。
ひとつはホルモンバランスが不安定になることで自律神経が乱れ、血行が悪くなってしまうことです。
そしてもうひとつが「貧血」です。
貧血には、原因によっていくつかの種類がありますが、最も多いのは鉄分不足が原因でおこる「鉄欠乏性貧血」で、貧血の70%以上ともいわれています。
定期的に失われる鉄分
私たちの体内には、3~4gの鉄が存在しています。
とくに女性は、生理によって定期的な出血がありますから、鉄分が多く失われています。
そのうえ、食べ物によって十分に鉄分が補えないことから鉄分不足となり、最終的に鉄欠乏性貧血を発症してしまいます。
生理のときに肩こりや頭痛がひどい場合は、一時的に貧血を発症している可能性があります。
女性のほとんどは鉄分不足
貧血と診断されたことがない方は貧血の心配がないかと言ったらそうではありません。
まず知っていただきたいことは、日本人女性のほとんどが鉄分不足であるという事です。
鉄分が不足しているかどうかの大きな目安となるのが、「フェリチン」という、体内に鉄をストックすることができるたんぱく質です。
平成20年に実施された国民健康・栄養調査(厚生労働省)では、日本人女性のほとんどが鉄分不足であるという事がよく分かります。
鉄分不足が招く肩こり
貧血による酸素不足のほかに肩こりを招いてしまう可能性のあるもの。
それは「鉄分不足」です。
おもに私たちの精神(こころ)をコントロールしているのは神経伝達物質です。
鉄分は、神経伝達物質をつくる際に必要な酵素と結びつき、その働きを助ける働きをしています。
なので、鉄分が不足すると、「イライラする」「やる気が起きない」「気分が落ちこみやすい」など、さまざまな精神的な影響があらわれ、うつ病やパニック障害の原因にもなるとさえ言われています。
精神的な不安からくる肩こり
精神的な不安からくるストレスは、自律神経の働きで筋肉を緊張させ血流を悪くし「肩こり」を招きます。
また、心が緊張している状態では、無意識に体は身構える姿勢をとっていて、肩の筋肉が緊張し「肩こり」を招くともされています。
さいごに
さまざまなマッサージやストレッチ、ストレスをリフレッシュさせる方法など、肩こりの対策はたくさんあると思います。
もしあなたが、貧血(鉄分不足)だとしたら、まずはそれを解消しなければ改善はあり得ません。
「なかなか肩こりが良くならない。」そう悩んでいる方は、貧血(鉄分不足)を疑ってみてはどうでしょうか?
▼鉄分不足解消のヒント
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