急に立ち上がると起こる「頭痛」や「めまい」、最悪の場合そのまま気を失ってしまったり。
これらの症状は起立性低血圧と言われる脳貧血の一種です。
ここでご紹介するのは起立性低血圧の原因に関する内容です。
「なぜ急に立ち上がると頭痛やめまいがするの?」という疑問の解消に、ぜひお役立てください。
また、予防や対処法についても別の記事でご紹介していますので、合わせてご参照ください。
▼予防につながる根本的なケア
▼起立性低血圧が起こりやすい状況と対処法
起立性低血圧とは?
座っている状態や寝ている状態から、急に立ち上がると起こる起立性低血圧。
血圧の調節がうまくいかず、脳へ血液が十分に送られないことで次のような症状があらわれます。
- 頭痛
- めまい
- 立ちくらみ
- 目の前が真っ白
- サーっと血のけがひく
- 意識が遠くなる
- 気を失って倒れる(失神)
これらは、自律神経の乱れによって血圧の調節がうまくいかなくなることが原因です。
関係しているのは血圧ですから、血液の内容に異常がある「貧血」とは、原因が異なります。
起立性低血圧が起こるしくみ
起立性低血圧では、どのようなメカニズムで脳へ送る血液が不足してしまうのかを順番に見てみましょう。
- 急に立ち上がると…
- 座っていたり、寝た状態から急に起き上がると、血液は重力にしたがって、足元へ集まろうとします。そうなってしまうと、上半身に必要な酸素が流れなくなりますので、血圧が低くなってしまいます。
- 血液が上へと流れにくくなる
- 座っていたり、寝た状態から急に起き上がると、血液は重力にしたがって、足元へ集まろうとします。そうなってしまうと、上半身に必要な酸素が流れにくくなりますので、血圧が低くなってしまいます。
- 本来であれば…
- このようなことにならないよう、立ち上がるときには、血管をギュッと収縮させて血液を上へ押し上げようとしています。その管理をしてくれているのが自律神経です。
- 自律神経が乱れていると…
- しかし、何らかの原因で自律神経が乱れている状態だと、このような血圧の調節がうまくおこなわれないために、頭痛やめまい、失神といった起立性低血圧の症状が起こってしまいます。
起立性低血圧の原因
起立性低血圧は、健康な人であっても栄養状態が悪いときや、睡眠不足のときなどに血液の流れが悪くなっておこる場合があります。
しかし、頭痛やめまいなどを起こしたときの最高血圧が、通常のときより20mmHG下がったとき、もしくは最低血圧で10mmHG下がったときには、病的なケースとされています。
病的な起立性低血圧とは?
起立性低血圧がおこった場合は、ふつうはカラダを横にして寝ていれば症状もおさまり、血圧も正常にもどります。
しかし、頻繁にこのような症状をおこしたり、なかなか症状が回復しない場合は、病的なケースである場合が多いようです。もしそのような場合は、すぐに病院で検査をしてもらいましょう。
頻繁に症状が起きる場合などの病的なケースでは、低血圧が原因と診断されるよりも、自律神経失調症と診断される場合が多いようです。
低血圧が原因ではなくて、自律神経失調症による低血圧の症状という考え方のようです。
立ち上がると起こる頭痛の正体
起立性低血圧では、脳へと運ばれる血液の量が少なくなるため、少しでも多くの血液が流れるように、脳の血管を拡張するようになります。
その場合、二日酔いのときのようにズキズキと頭が痛くなったり、ズンと重たくなる場合もあるようです。
さらに、もともとの血圧が低い人は、脳だけにかかわらず、首や肩にかけての血流も悪くなり、老廃物の処理がうまく行われず、ますます脳の血液の流れが悪くなる場合があります。
自律神経が乱れる1番の原因
ここまでで、立ち上がると起こる頭痛・めまい・失神は、「起立性低血圧」という一時的な低血圧症によって起こり、それは自律神経の乱れがおもな原因とご紹介してきました。
自律神経とは、血液を流したりなど、無意識のうちにおこるすべての運動をコントロールしています。
自律神経が乱れる1番の原因はストレスと言われています。
つまり、ストレスによって無意識のうちにおこる運動をコントロールしている自律神経が乱れ、血圧の調節がうまくいかなくなり、脳へ運ばれるはずの血液が不足し、頭痛・めまい・失神などといった症状が起こっているのです。
▼脳貧血(起立性低血圧)の原因や、貧血との違いについて
さいごに
ここでは、代表的な起立性低血圧の原因についてご紹介しました。
もし、次のような疑問をお持ちであれば、下記の記事をご確認ください。
▼貧血と脳貧血の違いって??
▼注射でクラ~っとなるのはなぜ??
▼脳貧血を防ぐ食べ物ってあるの??
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